子どもは周りとのやりとりを通して、「こういう時はこう言うのだ」という感覚で表現を真似し、言葉を習得していきます。子どもは真似るのが得意ですよね。それはコミュニケーションのために言葉を習得するために備わった能力だという説があります。日本に住む私たち日本人もそのようにして日本語を身につけたのですよね。
長女が3歳だった夏、アメリカのホストマザー宅に母子で5週間滞在した時のことです。現地に到着し2週間経った頃から長女の口から簡単な英語が出始めました。特にプリスクールに行くようになってからはフルセンテンスで言葉を覚えてくるようになりました。脳が英語を生活上必要な言語として認識すると吸収力はやはり抜群です。よく帰国子女が半年から1年でペラペラと英語を話し始めたという話を聞きますが、確かにあのペースならそうなるだろうと感じました。
長女は次のような解釈でいろんな言葉をフルセンテンスで覚えてきました。
“It’s mine!”「それ、あたしのよ!」
“No kicking.”「蹴らないで」
“Inside voice, please.” 「静かに」
“Excuse me.” 「すいません」 (彼女によると、「狭いところを通る時に言う」のだそう)
“What happened?” 「どうしちゃったの?」彼女によると「物が壊れた時などに言う」とのこと。
まさに母語的に言語を習得するとはこういうことなのですね。単語や直訳で覚えるのとは違い、シチュエーションで、「こういう時にこういうのだな」という感覚で習得します。
覚えてきた言葉から、おもちゃの取り合いがあったんだなとか、先生がみんなを注意する時のセリフだなとか、長女がプリスクールでどんな一日を送ってきたのかなんとなく想像できて面白かったです。
プリスクールの先生は、”She can understand more than she can say.”と言っていました。当たり前のことですが、話す前にまずは耳ができるいうことですよね。第一に耳ができないことには話せない、ということです。
そのため私はお母様方には家庭での英日CDのかけ流しを勧め、教室では「絵本」と「遊び」を通して、「こういう時はこう言うのだな」という母語的感覚で英語を身につけてほしいと願っています。「絵本」は絵を見てまさに「こういう時はこう言うのだな」と理解できますし、ゲームやちょっとした科学実験、クッキングなどの「遊び」を通しても、同様の感覚で表現を身につけやすいかと思います。
