アメリカ人のホストマザーから教わった、欧米式しつけ方法『タイムアウトチェアー』(Time-out chair)をご紹介します。

今年の夏、「車に石を投げるなと何度言ってもきかないから」と山に子どもを置き去りにして大騒ぎになった事件がありました。
でも大半の親が「何度言ってもきいてくれない!でも体罰やネグレクトは虐待だからダメ。だったら一体どうしたらいいの??」と同じ悩みで頭を抱えているのではないでしょうか。
そんなお父さん、お母さんさんたち、目から鱗のしつけ方法があるんです!
方法はシンプルです。以下の条件に当てはまる場合に行います。
1.人や物を傷つけた(そうしようとした)
2.何度注意しても聞かない、反抗する
★準備
部屋の一角にタイムアウトの場所を作り、椅子か座布団を設置しておく。
※子どもを部屋の外に追い出すのではなく、大人と一緒の部屋で行います。
おもちゃなどの刺激のない落ち着くスポットがよいでしょう。
(我が家の場合はキッチンの隅でした)
★実践方法
●子どもが該当の行為をしたら、
2才なら2分間、3才なら3分間(年齢×1分間)、タイマーをセットして座らせます。
●子どもが暴れて聞かない場合は、
親がわが子を膝にしっかり抱いてタイムアウトチェアに座ります。
ただ黙ってタイマーがなるまで親子で座ります。
●最後にタイマーが鳴ったら、
親「どうして今タイムアウトしているのかな?」
子「〇〇ちゃんをひっかいたいから」
親「どうしてそんなことしちゃったかな?」
子「〇〇ちゃんがおもちゃをとったから」
*特にそれらしい理由がなく、本能的な兄弟への競争心や嫉妬心などが原因らしい場合は、
「どこか寂しかったのかな?」などと語りかけてもよいです。
親「そっか。おもちゃをとられてイヤだったんだね。でもひっかくのはいいこと、悪いこと?」
子「わるいこと」
親「じゃぁ、どうする?」
子「〇〇ちゃんにあやまりにいく」
●被害者の元に行かせ、自分のしたタイムアウト行為を言葉に出して謝らせる。
例「〇〇ちゃん、さっきはひっかいてごめんね」
※この時「よく謝れたね!」などと言って褒めたりハグしたりしてはいけません。
悪いことをしても謝りさえすれば親が褒めてくれると学習してしまうからです。淡々と接しましょう。
何度かやっていくと親子で要領を得ていきます。数回で大変効果的なことがわかります!
肝心なのは一貫性です。
今日はやるけど明日はやらない、
お母さんはやるけどお父さんはやらない、これでは効果がありません。
タイムアウトチェアの効果
●善いことと悪いことの境界線がはっきりすることで、子どもの精神が安定する(境界線を引くのは大人の仕事と心得る)
●親も冷静になれる
●親は「自分はしっかり親業をやっているな」と実感できる。罪悪感ゼロ!
ちなみにタイムアウトは1歳半から導入可能で、スーパーで子どもが愚図った時や車内でもできるポータブルテクニック(移動可能なテクニック)と言われています。
アメリカでは一般的なしつけ方法で、プリンセスのタイムアウトチェアなどいろんなチェアが販売されているほどです。プリスクールからハイスクールまで、同様のしつけ方法が導入されています。
学校ではタイムアウトより聞こえのよい『Thinking chair』(考える椅子)と呼ぶこともあるそうです。
タイマーは使わず落ち着いたら戻っておいで、という感じです。
家庭ではだいたい4,5才くらいから”You’re time-out.”と親に言われたら、椅子に座る代わりに自分の部屋に反省しにいきます。本人が反省し落ち着いたと自覚したらみんなのいる部屋に戻ります。
私自身、タイムアウトチェアに大変救われました。
長女が2~3歳の頃、特に理由もなく(本能的な理由?)よく2歳下の妹の指を強く噛んだりひっかいたり、よその赤ちゃんを攻撃していたのです。
子育て支援センターや保育園の先生方は、
「〇〇ちゃん(長女)を優先させてあげて。叱ると逆効果。プライドを傷つけてしまうからよく気持ちを理解してあげて。」ということでした。
しかし長女の場合は何か相手にイヤなことをされたとかではくて、無意識に攻撃している感じなのです。
もしかして寂しいからやるのかな、と思って優しく気持ちを代弁したり諭しても効果なし。
強く叱ったりお尻を叩いてもダメ。
日本で聞いたやり方ではまったく効果がありませんでした。
主人は、「上の子に痛めつけられるのは下の子の宿命だから仕方ないよ」などと言いましたが、私は納得がいきませんでした。
私の育児ストレスはマックスに達していました。
ちょうどその頃、震災が起き、アメリカのホストマザーに呼ばれて母子でしばらく身を寄せることになったのです。
私の育児の様子を眺めてホストマザーがこのしつけ方法を伝授してくれたのです。
「妹が産まれて寂しかろうがどんな理由があろうが、無抵抗の妹を傷つけていいはずがないわ。ダメなことはダメなのよ。子どもは善いことと悪いことの境界線を試しているの。その境界線を設定するのは大人の役目なのよ。」
やっと解決策に巡り会えた!と思いました。
「子どもは善悪の境界線がはっきりすると安定するのよ。」と。
それは真実でした。
なぜなら帰りの飛行機の中で長女が、「ママ、日本でもタイムアウトチェアがほしい」と言ったのです。
「異文化に救われた!」と私はまた思ったのでした。